こんにちは。
横浜市青葉区の脳神経外科・脳神経内科、横濱もえぎ野クリニックです。
本日は前頭部痛の症状がある方に、その原因と意外な理由についてご説明します。
前頭部の頭痛/おでこの痛みで考えられる主な原因
1.緊張型頭痛
最も多いタイプの頭痛です。全頭痛のうち7割が緊張型頭痛です。ぎゅーと締め付けられるような症状で、肩や首の疲労感、ストレートネックなどが原因です。
2.偏頭痛
片頭痛とも書きます。脈が波打つようにズキンズキンと痛みます。痛む箇所はこめかみが一番多く見られます。
3.副鼻腔炎
鼻の中の空洞(副鼻腔)に炎症が起こる病気です。鼻水や膿が溜まり悪化した状態です。前頭部の頭痛が起こる場合があります。
4.帯状疱疹
強い局所的な痛みと共に赤い斑点や水膨れができます。昨今増えている病気であり、実際に痛む場所を視認して確認することが大切です。
5.脳疾患
脳出血や脳腫瘍など、頭の病気による頭痛です。病気の部位によって前頭部痛が発生することがあるため、可能性の一つとして考えられます。
さて、いきなりですが問題です!
当院では年間何人、副鼻腔炎が見つかるでしょう??
※当院は脳神経外科、脳神経内科です
※耳鼻咽喉科様との特別な提携はありません
A.約3人
B.約10人
C.約50人
D.約100人
正解は…
D.約100人です。
厳密にはもっと多くおられます。年間100人以上見つかります。
意外と思われるかもしれませんが、副鼻腔炎の方は沢山いるのです。
そのうち約1/3の方は「自分がそこまで鼻が悪いと思っていない」です。
原因が鼻だったとわかるとビックリされる方もいます。
当院には「頭の前が痛い」いう理由で受診され、副鼻腔炎が発覚するというパターンです。
今、疑問を持っている方がおられると思います。
なぜ脳神経外科で副鼻腔炎が見つかる??という疑問が。
お答えします!
当院では頭の検査にMRIを使っています。MRIはこんな機械です。
身体の内部の柔らかい部分や液体を映し出すことが得意な機械です。
皆様お馴染みのレントゲンは硬い部分を映し出すことが得意なので反対です。
MRIで副鼻腔炎の人の映すとこんな画像ができます。
じゃん!
顔を正面から映した状態です。赤い丸で囲った部分は、副鼻腔の前頭洞(ぜんとうどう)と呼ばれる部分です。赤丸の右側を見ていただければわかるように、本来は真っ黒で空洞になっている箇所です。しかし、片側だけパンパンに詰まっていて白くなっています。副鼻腔炎で詰まっている状態なのです。
本来、MRIは一度の撮影で一箇所しか撮影ができません。保険のルールでそう決まっています。
しかし、頭を撮ると鼻も一緒に映ってしまうのです。
だって、、ほぼ同じ場所にあるんですもの。。
そういうわけで、病院側は一箇所分の撮影費用しか徴収しませんが、頭と鼻を同時に確認できてしまうのです。患者様にとっては一石二鳥でお得ですね✨
副鼻腔炎頭痛の特徴
- 頭の前が痛い(前頭部)
- 眼の周り、眼の奥が痛い
- 段々と頭痛が強くなっている
- 痛み止めが切れるとまた痛みだす
- 連続して数日間頭痛が続いている
- 鼻周りや鼻の上、おでこの特定部分を押すと痛い
受診先について
最初から鼻が原因だと思う方は耳鼻咽喉科を受診されるのが良いと思います。しかし、頭と鼻どっちが原因かわからないという方は、MRIやCTがあるクリニックを受診してみる事も良いでしょう。
※レントゲンは副鼻腔炎の鑑別には不適当だという意見があります。理由は確実性に欠けるからです。レントゲンでの副鼻腔炎の鑑別精度は50~60%というのが一般的な見解です。
勿論、当院でも鼻と頭の両方を調べられます!
結構な頻度で見つかっています。月に10人ぐらい…。よくある事例なんです。
ちなみにMRIで鼻全体の詰まり具合を確認できますので、
副鼻腔炎の方に限らず自分の鼻がどの程度詰まっているかを調べる事ができます。
病院によっては受けてもらえないかもしれませんが、当院ではその理由でも大丈夫です。
気になる方はお気軽にお越しください。しっかりと検査させていただきます。
※事前にお電話でのご予約をお願いします。
混雑時はお電話に出られない場合があります。その場合はお手数ですが、数分後に再度お掛け直しください。
電話番号:045-482-3800
よくある当院へのご質問
Q.検査や診察にどれぐらい時間が掛かりますか?
総所要時間は平均で2時間、混雑時で3時間程度です。状況により変動はありますので、目安としてお考えください。
Q.いくら掛かりますか?
初診+MRI検査で約8,500円です(3割負担の方の場合)。追加検査がある場合は総額で概ね10,000円~15,000円となります。
Q.副鼻腔炎が見つかった場合、その後はどうなりますか?
耳鼻咽喉科様へのご紹介となります。ご自身で行きたい耳鼻咽喉科様が決まっている場合は、そちらへ受診していただいても構いません。
Q.副鼻腔炎はどのように治療するのですか?
抗生物質等のお薬の処方+鼻の処理(鼻の通りを良くしたり、吸引したり)が中心になります。治療は耳鼻咽喉科様にて実施していただく形となります。
Q.実際に見つかった方の実例等ありましたら教えてください
こちらをご覧ください。
鼻詰まりによる強い頭痛/診療症例10
その頭痛、副鼻腔炎かもしれません/診療症例13
記事監修

院長 泉山 仁
横濱もえぎ野クリニック 脳神経外科・脳神経内科 院長
日本脳神経外科学会専門医、日本脳卒中学会専門医
35年以上の経験を持つベテラン医師。モットーは真心のある診療。患者様にしっかりと説明を行い、よく理解してもらう事を大切にしている。気さくで親しみやすい診療が評判を呼んでいるが、実力の伴う医師である事も重要だと語る。現在もその経歴に奢ることなく勉学に励み続けている。
横濱もえぎ野クリニック 脳神経外科・脳神経内科
診療日:月~木曜日、土曜日 午前:9時~13時 午後:15~18時 駐車場あり
〒227-0048 神奈川県横浜市青葉区柿の木台4-7
東急田園都市線藤が丘駅より徒歩8分、青葉台駅より徒歩13分。
初診でMRI希望の方は事前にお電話でご予約ください。
混雑時はお電話に出られない場合があります。その場合はお手数ですが、数分後に再度お掛け直しください。
電話番号:045-482-3800