脳疾患などによる危険な頭痛・よくある慢性的な頭痛
救急受診が必要なのは、経験したことがないほど激しい頭痛が起きている場合です。また、徐々に痛みが強くなる、立っていられない、吐き気をともなうといった場合も救急受診が必要です。こうした頭痛は、できるだけ早く適切な治療を受けないと命に危険が及ぶこともあります。また、命が助かっても深刻な後遺症を残してしまうこともあります。
それほど強い症状がない場合に危険な頭痛かどうかを調べるためには、脳神経外科の受診が有効です。当院では、長く大学病院の脳神経外科で臨床と研究を行ってきた院長が、MRIなどによる専門的な検査の読影や診断・治療を行っています。気軽に相談できるクリニックですから、気になる症状がありましたら、できるだけ早くご相談ください。
よくある慢性的な頭痛 一時性頭痛
命に危険が及ぶことがない、よくある慢性的な頭痛は一時性頭痛と呼ばれます。症状によって、片頭痛、緊張型頭痛、群発頭痛に分けられます。日常生活に大きな支障を及ぼすことがあるため、適切な治療を受けることをおすすめします。
片頭痛(偏頭痛)
頭の左右、どちらかが脈打つようにズキンズキンと痛くなります。原因は脳血管の急激な拡張で、それによって三叉神経が刺激されて炎症物質が発生し、痛みを起こします。症状を起こすきっかけとしてストレスからの解放があって、週末などに片頭痛を起こすケースがよくあります。また、ホルモンバランスの変化でも症状を起こしやすいため、女性は月経周期に左右されることがあります。他にも、睡眠不足や疲れ、光や音の刺激などによって症状を起こすこともあります。
緊張型頭痛
頭や後頭部が締め付けられるような鈍痛を起こします。身体の緊張・ストレスによって症状を起こし、スマートフォンの長時間使用、パソコン作業、運転は同じ姿勢を保つことで筋肉が強く緊張するため、緊張型頭痛を起こしやすいとされています。
群発頭痛
片方の目の奥に激しい痛みを生じます。群発性は、ある期間に集中して症状が起こるという意味で、1~2ヶ月間に渡って連日痛みを起こす場合もあります。主に夜中や明け方に目の奥をえぐられるような痛みが10分~3時間程度続きます。1日に何度かこうした痛みを起こすこともあります。目の後ろを走る内頸動脈管に炎症を起こして発症すると考えられていますが、原因はよくわかっていません。
脳疾患などによる危険な頭痛 二次性頭痛
これまで経験したことがないほど強烈な頭痛、徐々に強くなる頭痛は特に危険です。また、頭痛だけでなく下記のような症状がある場合も、一刻も早い救急受診が必要です。
- 身体の左右片側の手足に力が入らない、しびれがある
- 言葉がうまく出ない、呂律が回らない
- 物が二重に見える
- めまい、ふらつき
- うまく歩けない
- 意識が遠のく
- 吐き気、嘔吐
- けいれん
- 表情がゆがむ
- 飲んだ水などが口の端から出てしまう
また、いつもと違う頭痛を感じた場合は、できるだけ早くいらしてください。頭痛をきっかけに脳疾患が早期発見されると、負担の大きい手術が必要なくなったり、深刻な後遺症の予防につながったりといった可能性が高まります。当院は、脳神経外科の専門的な診療を行っているクリニックですから、頭痛に関してもお気軽にご相談いただけます。
二次性頭痛で疑われる脳疾患
くも膜下出血
くも膜下出血の約90%は、脳動脈瘤の破裂が原因です。すぐに適切な処置・治療を受けないと再破裂してさらに出血し、状態が悪化します。脳動脈瘤をMRI検査で早期に発見して破裂前に適切な治療を行うことで、くも膜下出血の予防につながります。
脳出血
脳腫瘍
脳に良性の腫瘍ができている状態で、数週間から数ヶ月で徐々に大きくなって頭痛も強くなります。頭痛以外の症状では、手足の麻痺、視力障害などがあります。遺伝子変異が原因で生じるとされていますが、高タンパク高脂肪の食事、ストレス、喫煙などもリスク要因と指摘されています。
頭痛で「おかしい」と感じたら気軽にご相談ください
また、それほど強い頭痛ではない場合も、「いつもと違う」と感じたらできるだけ早く当院を受診してください。危険な頭痛かどうかは、脳神経外科専門医を受診することで確認できます。当院では、脳神経外科専門医がMRI検査などの高度な検査を行った上で診断しています。気軽に受診できるクリニックですから、些細なことでも遠慮なくご相談ください。