緊張型頭痛が治らない原因で最も多いのは
ご自身の意識の問題です。
よくある勘違いは痛み止め(薬)で治るです。
実際には治りません。一時的にしのいでいる状態に過ぎません。
緊張型頭痛の認識
緊張型頭痛の方の中には、間違った認識をお持ちの方がいらっしゃいます。
例えばこのような内容です。
- 頭痛は薬で何とかするもの
- 良い医師なら頭痛を治してくれるはず
- 姿勢改善のアドバイスをその場凌ぎの説明と捉える
これらの勘違いのせいで、頭痛が一向に良くならない方がおられます。
緊張型頭痛が起こる流れ
- 姿勢の悪さにより、肩や首のコリが起こる
↓ - 血の巡りが悪くなり、頭痛を引き起こす
緊張型頭痛の治し方は患部を温めること。これはよく言われていますね。悪くなった血の巡りを改善することで頭痛の原因を取り除きます。しかし、これは対処療法です。痛み止めと同様に一時的な頭痛解消に過ぎません。
緊張型頭痛の肝は原因療法です。頭痛の原因となる姿勢の悪さを改善しなければ、完治できません。これはどんなに名医であろうが、頭痛の診療経験があろうが、医師が手を出すことのできない部分です。なぜなら、ご本人の意識の問題で改善するものだからです。
ですが、これを説明してくれる医師は少ないです。それが緊張型頭痛の勘違いを生みます。「姿勢に気を付けてください」と言葉にする医師は多いです。ですが、患者様の視点では、杓子定規、その場凌ぎ、それっぽいことを言われた、と感じる方がいらっしゃいます。実はそれこそが唯一の根本治療法ですが、そう受け取ってもらえない事があります。
そこには「めんどくさい」や「どうせ良くならない」といった投げやりな気持ちがあるかもしれません。ですが、クリニックへ来られる方の頭痛は、生活に支障があるものです。そうであれば、改善を試みる価値は十分にあります。だって、、このまま頭痛を繰り返すのは嫌ですよね?
ストレートネック
緊張型頭痛と関係性の深い病気です。典型的な現代病です。
首の骨が真っ直ぐになり、肩への負担が増す病気です。本来の首の骨は横から見ると緩やかなCの字状の形をしています。
正常な方の首

ストレートネックの方

骨は簡単に矯正できませんが、姿勢の改善を行えば良くなるケースもあります。特に若年層の方は半年~1年程度で改善が見られる方がいます。
姿勢の改善方法
猫背を治す
「背筋を真っ直ぐに」と言うと、お腹を突き出すように正す方がいますが、これは違います。頭の上から引っ張られるように姿勢を正すのが良いです。これがしっくりこない方は、頭の上に両手を置いて重りのように力を掛けてください。疑似的に頭に重いものが乗っている状態を作ります。この重りを載せたまま、自然と上に押し上げるイメージを持ってください。そうすると、自然と背筋が伸びます。背筋を伸ばそう伸ばそうとすると却って不自然になるので、別の部分に意識を持っていくのです。
巻き肩を治す
肩が前に出ている方、肩がすぼまっている方。巻き肩は猫背とセットになっている方が多いです。どっしりと構えて椅子に座る時のように、両肩を広げて、肩を後ろに下げます。この時、力が入るほど極端にやってはいけません。あくまで自然に出来る範囲でやります。肩幅が広がり、肩の位置が手前に下がった状態が癖になるように行います。
頭の位置を治す
ストレートネックの方に多いです。首が前に出ていることで頭も前に出ます。これは頭の重みが強く首に負荷をかける姿勢です。スマホを見ている時に、よくこの姿勢になっている方がおられます。本来の頭の位置は、立った時にかかとから頭までが真っ直ぐになります。無意識に立った際に、頭が前に出ている場合は、首に負担が掛かっています。頭の位置を戻すためには、首に綺麗に頭の重みが乗るように意識します。この時、視点が地面と平行になる高さまで頭の角度を上げ、少し頭を手前に引くのが良いです。
眼精疲労
緊張型頭痛の最たる原因は姿勢ですが、眼の疲れもよくある原因です。一日に数回、眼を休めてあげる事が大切です。それが難しければ、アイマッサージャーがお勧めです。眼の血流を改善しながら軽くマッサージをして緊張した筋肉をほぐしてくれるものもあります。
また、眼も、肩も、首も、腰も全てに効く簡単な方法があります。それは休憩を取ることです。例えば座ってのパソコン作業、スマホでの長時間のゲーム。1時間に1回、1分間で良いです。立ち上がり腰を伸ばし、肩を回す。戻る時には肩を広げ、頭の位置を意識して座り直す。これだけでも大分違ってきます。
受診を、意識を変えるキッカケに
- 頭痛を治したい
- 脳の病気ではないか確認してもらう
この二つが受診の目的ですね?
そうであれば、脳に問題がない事が確認できれば、後はご自身の努力次第です。当院は脳神経外科・脳神経内科クリニックですから、毎日頭痛の方が沢山来られます。場合によっては、痛み止めを処方する事もあります。ロキソニンテープとは違う湿布を出す事もあります。これで8~9割の方が一時的に頭痛が軽快します。ですが、前述したように薬はあくまでも対処療法です。痛む度に薬を使っていては永遠に解決しません。
完全に治すためには、ご自身の努力が必要です。これは、緊張型頭痛の方全員に共通する内容です。今日、この記事をお読みになられたことは良いキッカケです。ぜひ、姿勢の改善を試してみてください。
脳の病気かを確認したい場合
脳神経外科・脳神経内科クリニックへ行ってください。その際は必ずMRIかCTがある事を確認してください。特に脳神経内科の場合は設置がない場合があります。どんな名医でも頭の中を調べるにはMRIかCTによる検査が必須だからです。
Q.MRIとCTはどちらが良いですか?
推奨はMRIです。理由は血管撮影が容易な為、情報量が多く画質にも優れている為です。脳の撮影ならMRI優位が一般論です。

Q.いくら掛かりますか?
A.MRIの場合、初診・3割負担で総額6,000円~15,000円が相場です。相場の幅が大きいのは追加検査の有り無しや、機器の性能により値段の振れ幅が大きいからです。
Q.どんなの病気が見つけられますか?
A.脳梗塞、脳出血、くも膜下出血、脳腫瘍、慢性硬膜下血腫など数多くの頭の病気を1度で確認出来ます。唯一、弱い部分は発症直後の脳出血ぐらいです。幅広い病気をカバーし、総合力で優れるのがMRIです。
Q.どこのクリニックが良いですか?
A.最寄りの脳神経外科で良いですか?をご参照ください。近いからなど安易な理由で決めない方が良いです。理由は命にかかわる病気を見抜く検査だからです。
当院でも検査ができます
当院は横浜市青葉区にある脳神経外科・脳神経内科クリニックです。田園都市線藤が丘駅から徒歩8分、検査機器はMRIです。

よくあるご質問
Q.最短でいつ検査ができますか?
当日枠に空きがあれば、その日に検査が可能です。
Q.どれぐらい時間が掛かりますか?
患者様の滞在時間は平均で2時間、混雑時で3時間程度です。状況により変動はありますので、目安としてお考えください。
Q.いくら掛かりますか?
3割負担で初診の方の場合、MRI検査込みで約8,500円です。追加検査を行う場合は概ね10,000円~15,000円です。
Q.何回通う必要がありますか?
一回きりのご来院で大丈夫です。当院が1度で診察、MRI撮影、結果説明の全てを行う方針だからです。
※懸念事項があった場合、採血結果のお知らせ等、例外はあります。
Q.予約制ですか?
予約制です。ご来院前にお電話にてご予約下さい。
記事監修
院長 泉山 仁
・横濱もえぎ野クリニック 脳神経外科・脳神経内科 院長
・日本脳神経外科学会専門医
・日本脳卒中学会専門医
平成27年 市が尾カリヨン病院 病院長
平成29年 青葉さわい病院 副院長
令和元年 横濱もえぎ野クリニック 脳神経外科・脳神経内科 開業
田園都市線藤が丘駅より徒歩8分、青葉台駅より徒歩13分
診療:要予約制 診療日:月~木曜日、土曜日