後頭部がズキズキと痛む場合、原因は多岐にわたります。痛みの種類や他の症状の有無によって、原因を特定し、適切な対処を行うことが重要です。
考えられる原因
緊張型頭痛
・最も一般的な頭痛で、ストレス、疲労、姿勢の悪さなどが原因となります。
・締め付けられるような鈍い痛みが特徴です。
・痛みの程度は比較的軽いですが、よく繰り返します。
偏頭痛(片頭痛)
・ズキズキと脈打つような痛みが特徴で、吐き気や光・音過敏を伴うことがあります。
・後頭部だけでなく、こめかみや目の奥が痛むこともあります。
・痛みの程度は強く、日常生活に支障をきたすことがあります。
後頭神経痛
・後頭部から首の後ろにかけて走る神経が刺激されることで起こります。
・局所的にズキズキ、ピリピリ、チクチクとした痛みが起こります。
・短時間の痛みを繰り返す特徴があります。
頸椎由来の頭痛
・頸椎の歪みや変形、筋肉の緊張などが原因で起こります。
・後頭部だけでなく、首や肩の痛み、手のしびれなどを伴うことがあります。
・首の動きによって痛みが変化することがあります。
椎骨動脈解離
・後頭部から首にかけての強い痛みが現れます。
・一週間以上、継続的に痛みが続く特徴があります。
・脳梗塞、くも膜下出血の発症率が上がる為、生命にかかわる疾患です。
その他
・脳腫瘍やくも膜下出血などの重篤な疾患が原因で後頭部痛が起こることもあります。
対処法
安静にする
無理せず、静かな場所で休息しましょう。
痛む部分を冷やす/温める
痛みの種類によって、冷やすか温めるかが異なります。
炎症性の痛み(後頭神経痛など)は冷やします。
筋肉の緊張による痛み(緊張型頭痛など)は温めます。
市販の鎮痛薬を服用する
痛みがひどい場合は、市販の鎮痛薬を服用することも選択肢です。ただし、用法・用量を守って使用してください。
ストレッチやマッサージで筋肉の緊張をほぐす
首や肩のストレッチ、マッサージなどで筋肉の緊張をほぐすと、痛みが和らぐことがあります。
病院へ行くべきケース
- 痛みが激しい場合
- 吐き気や嘔吐を伴う場合
- 手足のしびれや麻痺がある場合
- 発熱や意識障害がある場合
- 視覚異常がある場合
- 頭痛が頻繁に起こる場合や、痛みが長引く場合
- 今までに経験をしたことのない頭痛の場合
注意点
これらの情報はあくまで一般的なものであり、自己判断はせず、必ず専門医の診断を受けるようにしてください。
特に椎骨動脈解離は発見が重要でありながら、大変多く見逃されている病気です。詳しくは下記ページをご覧ください。
記事監修

院長 泉山 仁
・横濱もえぎ野クリニック 脳神経外科・脳神経内科 院長
・日本脳神経外科学会専門医
・日本脳卒中学会専門医
平成27年 市が尾カリヨン病院 病院長
平成29年 青葉さわい病院 副院長
令和元年 横濱もえぎ野クリニック 脳神経外科・脳神経内科 開業
田園都市線藤が丘駅より徒歩8分、青葉台駅より徒歩13分
診療:要予約制 診療日:月~木曜日、土曜日