脳ドックとは
脳ドックを受ける場所が決まらない方、端的に当院の脳ドックの特徴が知りたい方は、下記の記事をご覧ください。
https://www.ymc3838.com/column/1239/
自覚症状のない脳動脈瘤をはじめとした脳疾患・脳血管疾患の早期発見と、そのリスクを知るための脳に特化した健康診断・人間ドックです。脳疾患・脳血管疾患は、突然発作を起こして命の危険や深刻な後遺症につながるものや、気付かずに進行させてしまうと日常生活に大きな支障を及ぼすものがほとんどを占めます。脳ドックを受けることで、こうした病気の効果的な早期治療や予防が可能になります。
当院では、長く大学病院で脳神経外科専門医として研鑽を積んできた院長が、MRIなどを精緻に読影して診断し、脳ドック当日に結果をわかりやすくお伝えしています。
健康寿命を長く保つために
日本人の死因では、がん・心臓病、脳卒中が長年上位を占めています。脳卒中は、寝たきりになる原因疾患の1位であり、脳梗塞、脳出血、くも膜下出血があります。日本人は平均寿命こそ長いのですが、健康寿命はそれより10年ほど短いとされています。健康上の問題がない状態をできるだけ長く保つためにも、脳ドックを受診することは役立ちます。特に深刻な状態になる可能性が高いくも膜下出血は、ほとんどの原因となっている脳動脈瘤に自覚症状がほとんどないため、脳ドックによる発見は有効な予防につながります。
40歳を超えたら、自覚症状がなくても脳ドックをおすすめしています
健康診断は毎年受けることが義務付けられていますし、健康状態をくわしく知るための人間ドック受診は40歳以上が推奨されています。健康診断や人間ドックでは、脳疾患のリスクとなる生活習慣病などについては調べますが、脳は専門医による高度な検査を行わなければ調べることができないため人間ドックで検査することはありません。生活習慣病でリスクがわかっても、実際に脳の状態がわからなければ適切な予防や早期発見は困難です。
当院では、40歳を超えた方に脳ドックをおすすめしています。特に、糖尿病や高血圧、脂質異常症がある方やグレーゾーンの方、脳疾患や脳血管疾患を発症した血縁者がいる方、頭痛・めまい・しびれ・感覚が鈍くなったといった症状を自覚したことがある方には、早めに受けるようにアドバイスしています。
脳神経外科専門医として、長く臨床と研究を続けてきて、患者様の生活を守るためには早期発見と適切な予防が不可欠であることを何度も痛感してきました。脳ドックでは、自覚症状のない軽微な脳疾患や障害を発見することができます。また、深刻な疾患につながるリスクも判断できます。結果を効果的な早期治療や予防につなげることで健康とQOL(クオリティ・オブ・ライフ)を守ることができます。ご自分だけでなく、ご家族のためにも、40歳を超えたら脳ドック受診をご検討ください。
脳ドックをおすすめしたい方
- 40歳以上で、頭部MRI検査を受けたことがない
- 糖尿病・高血圧・脂質異常症など生活習慣病がある・グレーゾーンやメタボリックシンドロームを指摘された
- 脳卒中(脳梗塞・脳内出血・くも膜下出血)を発症した血縁者がいる
- 虚血性心疾患(狭心症・心筋梗塞)の病歴がある
脳ドックの内容とわかること
脳ドックでは、MRI検査とMRA検査を行って、結果をその日のうちにお伝えしています。
MRI検査(磁気共鳴画像検査)・MRA検査(磁気共鳴血管撮影法検査)
MRI検査では、強力な磁力と弱い電波を用い、水素原子の反応を信号として受け取って解析して画像にします。MRA検査はMRI撮影によって血管を描出する検査です。
MRI検査
MRI検査は、脳だけでなく、血管、脊髄、心臓、筋肉、内臓、関節、軟部組織などの状態を詳細に調べることができます。頭部MRI検査・MRA検査では、脳血管や頸部内頸動脈の狭窄や閉塞、くも膜下出血の主な原因である脳動脈瘤、脳萎縮、脳腫瘍などの有無、進行の程度などを精緻に調べることができます。
MRA検査
特に、MRA検査は、脳血管を全体像として描出することで、さまざまな脳血管障害の発見が容易になっています。サイズによって破裂の危険度が変わる脳動脈瘤も詳細な情報が得られますので、重篤な状態になりやすいくも膜下出血の効果的な予防が可能になります。
CTとMRI
CTでは、X線を使って身体のスライス画像を得ることができます。検査時間が短いため一刻を争うような場面では有効ですが、X線による被ばくがあるというデメリットがあります。
MRIは、骨や空気による画像への悪影響がないため骨に囲まれた脳や脊髄でも鮮明な画像を得ることができますし、縦・横・斜めなど自由度の高い観察が可能になります。また、造影剤を使わずに主な血管の画像を得られ、被ばくの心配がないため安心して受けることができます。デメリットとしては、磁力を使用するため体内に金属などが入っている状態では受けられないことや、検査時間が比較的長くかかり、検査中にうるさい音がするという点があげられます。
脳ドックでわかる病気
- 脳梗塞
- 脳出血
- くも膜下出血
- 脳動脈の閉塞・狭窄
- 脳動脈瘤
- 脳血管奇形
- 慢性硬膜下血腫
- 頸部動脈などの閉塞・狭窄
- 水頭症
- 脳腫瘍
- 眼窩内腫瘍
- 脳外傷
- 脳血管障害による認知症発生予測
- 脳萎縮
- アルツハイマー病
- パーキンソン病
- 脊髄小脳変性症
- 片頭痛
- 顔面神経麻痺
- 髄膜炎
- 三叉神経痛
- てんかん など
当院の特長
1.高性能1.5TのフルデジタルMRI完備
当院では、1.5TのフルデジタルMRIを導入して、短時間に高画質の撮像が可能です。フィリップス社独自のインボアシステムを搭載しているため、お好みの映像と音楽により快適で居心地の良い空間を演出できます。検査の進行状況、息止めのタイミングなどもモニタでご確認できるため、不安なくリラックスした状態で検査を受けていただけます。寝台が低く、負担が少ない設計です。閉所恐怖症の方や、高齢の方も安心して受けていただけるMRIになっております。
2.脳ドックが20,000円~
当院の脳ドックでは、脳と脳血管の状態を詳細に調べることができます。質の高い検査を定期的に受けて変化を確認することで脳疾患・脳血管疾患の効果的な早期発見や予防に役立ちます。特に脳動脈瘤はサイズが治療の重要なポイントになるため、大きさの変化を確認することはくも膜下出血予防のためにもとても重要です。同時に早期アルツハイマー型認知症発見に有効な「VSRAD」検査も行います。「VSRAD」は、MRIの検査結果をAI解析して海馬傍回の萎縮程度を客観的に評価するために用いる画像診断装置です。※VSRAD検査はしっかり脳ドックコースのみとなります。
3.検査結果は当日、脳神経外科専門医がご説明
MRIは、高性能な最新機器を用いて検査しても、精緻な読影ができなければ微細な病変の発見やリスクの判断はできません。当院では、大学病院で脳神経外科専門医として長く研鑽を積んできた院長が丁寧な読影を行って、結果をその日のうちにくわしくお伝えしています。些細なご質問もお気軽にしていただけますので、安心していらしてください。
4.ご来院からお会計まで最短30分
受付、MRI検査、検査説明、お会計まで、脳ドック受診の際の院内滞在時間は最短30分です。※シンプル脳ドックコースの場合。 ご希望に合わせたオプション検査を追加した場合、院内滞在時間が1時間半程度かかることもあります。その場合も、オプションをご希望された時点で院内滞在時間などについても明確にお伝えしてからご検討いただいています。
脳ドックの当日の流れ
Step1 受付
診察用問診票と脳ドック用問診票をご記入いただきます。
Step2 問診
現状についてお伺いいたします。
Step3 検査
MRI検査を実施いたします。撮影時間は頭部で20分程度となります。
Step4 画像診断
技師による画像確認、医師による診断が行われます。
Step5 説明
医師による結果のご説明、適切な治療のご案内を行います。
脳ドックの料金
コース | 検査内容 | 料金 |
---|---|---|
【しっかり脳ドックコース】 |
<しっかりとした検査・説明を受けたい方向け> *検査項目:脳MRI、脳MRA、頸部MRA、VSRAD ◇患者様の滞在時間は50分~80分程度となります。 |
35,000円(税込) |
【シンプル脳ドックコース】 |
<格安で検査を受けたい方、お時間のない方向け> *検査項目 脳MRI、脳MRA、頸部MRA ◇患者様の滞在時間は30分~60分程度となります。 |
20,000円(税込) |
診療時間外に検査を行うことで「お待たせをしないスムーズな脳ドック」を実現しております。
それ以外のお時間については応相談となります。お電話にてお問合せください。
※診療時間中の場合、他の患者様との兼ね合いでお時間が前後します。予めご了承ください。
※X線の被曝や造影剤の使用はありません。
※脳ドッグは予約制となりますので、お電話にてご予約ください。
tel:045-482-3800
脳ドック(MRI検査)ができないケース
- 心臓ペースメーカー、除細動器を使用している
- 人工内耳、人工中耳を使用している
- 頭部のシャント術、脳動脈瘤クリップ手術を受けた(担当医にMRI可否の確認が必要)
- 2~3ヶ月以内に内視鏡的手術で止血用クリップ処置を受けた(担当医にMRI可否の確認が必要)
- 1ヶ月以内に血管内ステント・血管内フィルターによる処置を受けた
- 脳深部刺激装置を使用している
- 脊髄刺激装置を使用している
- 眼球内に金属片が存在する可能性がある
- 子宮避妊具(リング)を使用している
- 入れ墨やアートメイクがある
- 磁石式義歯を使用している
- 妊娠している・妊娠している可能性がある(安定期では可能なケースがあります)
- 胸囲、ウエストが著しく大きい方(体重130kg以上の方は事前にご相談ください)
なお、骨折治療のためのプレートやネジ、差し歯などは基本的にMRI検査が可能ですが、材質の確認が必要です。また、その部分の画像がひずんで診断が難しくなる場合があります。
なお、検査中に材質が確認できない金属が発見された場合、その場で検査中止になることがあります。
検査前のご注意
入れ歯、コンタクトレンズ、眼鏡は検査の際に外す必要があるため、ケースなどをご持参ください。
マスカラやアイシャドウ、ネイルなど、化粧品には微量な金属が含まれていることがあり、そのままではヤケドをする可能性がありますので、ノーメイクでご来院ください。